学校長より

令和5年度のスタートに当たって

 本校は、那須烏山市の中心校としての役割を果たしながら、今年で創立七十七年を迎える歴史と伝統のある中学校です。多くの皆様のご支援、ご協力により、本校ならではの良き雰囲気、校風ができています。改めて、保護者の皆様、地域の皆様、そして関係諸機関の皆様に感謝申し上げます。

 始業式で生徒には、この1年間で、自分ができるようになりたいこと、成果として残したいことなどを考え、1年後の成長した自分の姿である「自分像」をしっかりと思い描いてほしいと伝えました。
 生徒一人一人が改めて自己見つめ直し、自分にとってふさわしい「自分像」を思い描いてほしいと強く願っています。そのことは、自分がやりたいことを、自分で見つけ、自らどんどんやっていくと言う、自分の人生を自らの力で切り開くことのできる「自己実現力」を備えた生き方の礎となるとともに、様々な場面で、的確に考え、判断することのできる「主体性」のある生き方、「自立した人」と、つながっていくはずです。
 そして生徒たちには、1年後の「自分像」が描けたら、それを実現させるために、少し頑張ればできそうな小さな目標、それもより具体的な目標(いつ、どこで、何を、どれくらい)を設定することで、「自分像」を達成させるため計画を自ら立てることを期待しています。
 具体的な目標を持つことは、少しくらい大変でも、もしサボりたいと思う気持ちがわき上がっても、やらなければならないことがはっきりしているので頑張れるものですし、「自分が決めたこと」で誰かに「やらされている」のではないので、自らどんどんやっていくエネルギーにもなるからです。
 より具体的な目標を立てることで、達成状況について、何ができて、何ができていないのか、さらに努力しなければならないことは何かを、その都度、その都度、適切に振り返りながら、努力を継続することを期待しています。時には失敗もあるかもしれません。でもあきらめず、目標に向かって努力を続けてほしいのです。
 令和5年度のスタートに当たり、「自分像」をしっかり思い描くことで、生徒一人一人が頑張りたいと思っていることを明確にして、具体的な目標を立て、うまくいかないことがあってもいいから、粘り強く、継続して取り組んでいく、そんな1年間となることを期待しています。
 教職員には、「目指す生徒像」の実現に向けて
 1「自律性(「自分像」達成に向けての自主的な取組への支援とメタ認知への誘い)」
 2「有能性(やればできる、自己能力の目覚めという新たな気付きへの導きと支援)」
 3「関連性(努力の過程、成果の承認と第三者との関係性構築)」
3つの言葉をキーワードとして「主体性」を醸成できるように声をかけています。
 そのためには、教師のいを明確にし、その思いを継続して信し、時に触れながら自らの取組、生徒の姿をり返り評価すること、そして適宜に助言と支、見守りを行うことで、生徒一人一人が自己の「自分像」を実現できるよう取り組んでいくことを確認しました。

                

               那須烏山市立烏山中学校長 藤田 繁