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井深大さんの言葉

井深大(いぶかまさる)さんの言葉
本日は、日光市出身の電子技術者であり、実業家である井深大さんの「若者」に向けたメッセージを紹介するとともに、家庭教育の大切さについて述べた言葉を紹介します。井深大さんは、盛田昭夫さんと共にソニーの創業者の一人として知られる方です。井深大さんは発明の才に恵まれた人物で、大学在学中にパリ万博で優秀発明賞を受賞しています。テープレコーダーやトランジスタラジオの開発に始まり、「ウォークマン」を大ヒットさせたことは有名です

若い方々にぜひ伝えたいことが、 二つあります。
1 自分自身を大切にすること、自分を生かすということと合わせて、それと同じくらいのウエイトで、他人のために、社会のために何かできることはないか、ということを考えていただきたい。また、そういう気持ちを、ぜひ持っていただきたいということです。

2 しっかりした生きるよりどころを、ぜひ持ってもらいたいということです。

●「自分自身を大切にする」、「自分を生かす」ためには自尊感情を高め、自己の存在意義に気づく必要があります。そのためには成功体験が必要となります。「~をしたい。」、「~を目指す。」と言った思いを達成する体験の積み重ねや承認されるという経験があって、初めて自分に自信が持て、自信が持てれば自分の良さにも気づくことができると考えるからです。しかし、より自尊感情を高め、自己の存在意義を見出すためには、失敗を繰り返しながらも、その状況にくじけず、粘り強くやり通した結果の上で得られた成功体験とそれを認められることが必要ではないでしょうか。産みの苦しみから生まれた成功体験は、大きな自信と自分の良さに気づくきっかけとなるからです。「失敗は成功のもと」という諺にあるように、このことについては、多くの先人、偉人の名言の中にも見られる考え方です。井深さんも「トライ・アンド・エラーを、 繰り返すことが経験、蓄積になる。 独自のノウハウはそうやってできていく。」という言葉を残しています。
●そして、井深さんは、「自分を大切にする」と同様に、「他人を社会を大切にする」ことが重要だと述べています。「他人のために、 社会のため」に何かをしようとする思いを持つ必要性についても、多くの先人、偉人が述べているところです。人は一人だけでは生きていくことはできません。家族があり、身内があり、地域があり、そしてそういう集団の集合体として「社会」があるのです。互いに相手を認め、尊重し、そして協力し合ってこそ、「社会」という共同体は、初めて機能するのです。そこに自己の存在意義を見出す大切さが語られているのではないでしょうか。
●また、井深さんは「自分を大切にし、自分を生かし、そして他人や社会のために生かす」ためには、「しっかりした生きるよりどころ」を持つ必要があると述べています。子供たちは、その「生きるよりどころ」をどこから見つければ良いのでしょうか。井深さんは、それは身近な大人、特に親の生き方だと述べています。井深さんが残した別の言葉には、

・人間として守らなければならないことは、親がいつも率先してお手本を示しながら、子どもにも守らせること理屈でなく行動で教えること

0歳から始まる、よい習慣のくり返しだけが、人間をつくる最大条件であろう。しかも、親の意識と努力と忍耐だけが、それを可能にするのである。

両親がひたむきに生きる姿自体が、どんな幼い子にも、素晴らしい影響を与えるのです

・多くの場合、1歩先を歩む身近な先達は、子どもの成長進歩にとって教師よりも大きな刺激となる。親が先達の1人として子どもの好ましい競争者になりえたら、それに勝る教育法はないだろう。

立派な人間になるための一つの条件は、 自分が心から尊敬できる人を持つこと

●などがあります。今まで、幾人かの先人、偉人の言葉を紹介してきましたが、その語る真義は、どこか似ているところが多くあると感じているところです。