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ちょっと一息(お勧めの1冊)

ちょっと一息(お勧めの1冊)
著書名:『文学部唯野教授』 作者:筒井康隆

●本日「私の薦める1冊」は、筒井康隆さんが著した『文学部唯野教授』です。●唯野教授が、大学の教師陣の生活を覗き見ながら、大学内外で起きるあれこれを饒舌に語るとともに、各章の後半分で、唯野教授の「文芸批評論」の講義が展開されるという話です。●教授の給料や研究費の使い道、学内政治なども唯野教授お得意の皮肉で、普段覗くことの出来ない大学の裏側を見ることもできます。●蟻巣川主任教授のケチエピソードに教授会の裏事情、留学期間をごまかす牧口、蟇目の狂乱、赤いスーツの美人ちゃん(唯野教授がそう呼んでいました)榎本奈美子との関係は?、唯野教授の匿名作家としての活動は?●唯野教授の「文芸批評論」の講義は、唯野教授の教養溢れる饒舌に酔いしれながら、多くの文学理論がわかりやすく紹介されています。文学をいかに理論立てて分析するか、その方法が順序よく語られています。●「文学論」に素人の方でも優しい言葉で、ユーモアたっぷりに紹介されていますので、文学について容易に理解を深めることができるはずです。●文学には全く興味・関心がないという方は、適当に読み飛ばしても…。●この本を読みながら、思わず吹き出したり、にやけてしまったりすること請け合いです。●唯野教授の「文芸批評論」の講義は、高校生、大学生の皆さんに是非呼んで欲しい内容です。「文学論」の初歩を知るとともに、しっかり勉強をしようと、思わせてくるはずですから。●筒井康隆さんの『文学部唯野教授』を手に取ってみる、あるいは高校生や大学生のお子様にお薦めしてはいかがでしょうか。