橋本左内さんの言葉
橋本左内さんの言葉
本日は、幕末時代の天才と称された橋本左内さんの言葉を紹介します。橋本左内さんは、子供の頃から頭脳明晰で「神童」と呼ばれた人物です。以前に紹介した緒方洪庵先生の適塾で学び、吉田松陰、西郷隆盛、藤田東湖らとの交流もありました。また、15歳で書いたとされる「啓発録」は現在も読まれています。「啓発録」は立志式の由来となっています。橋本左内さんは、安政の大獄の際、将軍継嗣問題に介入したことで斬首刑となり、26歳の若さで亡くなりました。そんな人生の大半を学問そして武道に励んだ橋本左内さんの「志(夢をもつ)」を立てることの大切さを述べた言葉を本日は紹介します。
志(夢をもつ)を立てる
1 偉人の経歴を読書により知って憧れること
2 師や友から聞いたことに発憤すること
3 自分が逆境に陥ったときに勇猛心を起こすこと
4 感激すること
の四つが志を立てる大きな理由となる
●現在は、AI時代が到来し、今まで通用していた常識や価値観が新たなものへと転換している、そんな変化の激しい時代となっています。今後は、さらに複雑化・多様化した予測困難な未来となるでしょう。●こんな新しい時代を生きている子供たちにとって「志(夢)」をもつことは、今まで以上に難しいものとなっています。●「夢」がない(もてない)と応える子供たちが増えてきていますが、「夢」をもてと言われても、簡単にもてないのは、ある面仕方ないことなのです。●しかし、多くの先人たち、偉人たちの言葉に見られるように、幸福になるために、自己を成長させるために、努力する力をもつためにも、「志(夢)」をもつことは大切です。●今こそ、子供たちには、「志(夢)」をもつためのヒントを示さなければならないのです。●橋本佐内さんは「志(夢)」をもつためのヒントとして、私たちの日々の生活(行為)の中から「志(夢)」は自然に生まれるものだと言っています。●一つ目として、先人、偉人の残した本を読み、その考え方や生き方に憧れを抱くことが「志(夢)」をもつ機会となると述べています。若者の読書離れが叫ばれる昨今ですが、やはり読書習慣を身に付けることは大切なのです。●二つ目は、親や先輩、友人から語られる言葉に耳を澄ますことで、勇気づけられ、「~をやりたい。~になりたい。」という気持ちが湧き上がってくると言っています。私たち大人が子供たちに、未来を夢見ることができる言葉を投げかけることは重要なのです。●三つ目は、辛く、苦しい状況になったときに、そこから抜け出すための強い心をもつ必要があると述べています。人間いざとなれば、奮起しなければいけないときがあります。そんな時の、もがきの中から考えたこと、行ったこと、あるいは周囲の人の手助けが夢につながると橋本さんは言っています。「志(夢)」をもつためには、粘り強さとか忍耐力といった人間性も育んでいかなければならないのです。●四つ目は、日々の生活の中で体験する様々出来事から「感動」を覚えることです。ここで大切なことは、その体験を振り返り、何が自分の心の中で起きたのか、何に感動したのか、その体験は自分にとってどのような意味をもつのか、などを考えることです。そのことで「体験」を「経験」へと昇華させ、初めて「感動」が「志(夢)」へとつながるのです。●橋本佐内さんのいう四つの教訓は、普段の生活の中で、子供たちが経験ができるものばかりです。子供たちが「志(夢)」をもつ機会を増やすことができるよう、周囲の大人の関わり方が大切なのだと感じています。
※橋本左内さんの「啓発録 五訓」については、機会がありました後ほど紹介いたします。