活動の様子

♡「走れメロス」を鑑賞して♡

5月18日(月)に演劇鑑賞教室が行われました。4年生以上は、「走れメロス」を鑑賞しました。

~あらすじ~

主人公であるメロスは近々結婚する妹の花嫁衣装や祝宴の際に出すご馳走を買うためにシラクスへとやってきました。しかし、二年前にシラクスを訪れたときとは雰囲気が一変し、にぎやかさが無くなり、ひっそりとしていたのです。そして、その原因となっていたのは
 シラクスを支配する王が人を信じられないという理由から目をつけられた人物は殺されてしまうからだという事でした。そんなシラクスの現状を知ったメロスは、王のもとへ行こうとしますが、懐に短刀を入れていたことから、王の暗殺未遂容疑で捕まってしまいます。王のへと連れてこられたメロスは言います。
 「妹の結婚式を行うため3日だけ処刑を行うのを待ってほしい」王はその言葉を信じないものの、
メロスの親友であるセリヌンティウスを人質とするなら3日だけ処刑を待つ約束をします。メロスは急いで村へ戻り、妹の結婚式を行います。妹が結婚したことで他に肉親のいない妹が生きていく上での心配はなくなったという事から、メロスはシラクスへ向かって走り始めます。途中、大雨のために氾濫している川があったり、王からメロスの足を止めるよう命令された山賊と戦ったりという事でメロスは疲れ果て、「約束の時刻までに戻れなくても仕方がない」そんな気持ちから挫折しそうになります。

しかし、メロスは少し休むと体力も回復したため、正常な思考を取り戻し、人質となるセリヌンティウスを助けるため、
メロス自身が処刑されるため、そして王に信じることのできる人もいるのだという事を思い知らせるため、再び全力でシラクスへと走ります。最終的にセリヌンティウスが処刑される約束の時間ギリギリのところでメロスは王のもとへとたどり着くのです。そこで、メロスは人質となってくれたセリヌンティウスにそしてセリヌンティウスはメロスにお互いが一度は裏切ろうとした事を告白しあいます。しかし、その裏切りの告白はそれでもやはり友を信じていたという事をあらわすものだったのです。二人の友情を見た王は人を信じる心を取り戻し、
メロスの処刑を取りやめ、ついにはかつてのにぎやかなシラクスを取り戻すきっかけとなったのです。

「友情」というものについて真剣に書かれた作品で、昔も今も読み継がれている名作中の名作だと思います。

感想として一番真っ先に来るのはこの思いです。特に、メロスもセリヌンティウスもお互い裏切っても仕方がないという状況の中であっても最終的には信じ抜くというその気持ちは本当にすばらしいものです。